第38回:「前しか向かない企業を育てる」をキーワードに、赤字経営の企業を黒字化する

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本日のゲストは、株式会社ガーデン、取締役社長、國松晃さん。

株式会社ガーデンでは、「前しか向かない企業を育てる」をキーワードに、赤字経営の企業を黒字化することを主な事業内容としています。

取締役社長を務める國松さんに、事業内容や起業に至るまでのストーリーをお伺いしました。

 

本サイトでは、対談冒頭の一部のみダイジェストとしてお聴きいただけます。
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「赤字経営を黒字化する」

松本:最初にどのような事業をされているか、自己紹介をお願いします。

國松:弊社は、グループ企業として、複数の業種を扱っているのですが、元々は一つ一つの企業が赤字ないし、債務超過になり、弊社に助けを求めてこられたというところからスタートしています。それぞれの会社の赤字を黒字化するということを続けていくことで、現在は11社の企業の集合体として事業展開を行っています。事業再生することを得意としており、再生途中の店舗もありますが、関わらせていただいている企業様は、ほぼ全てが黒字化に成功しております。

 

「お客様に喜んでもらうことに存在意義がある」

松本:赤字の企業を再生するというのは、お金があるからうまくいくということではないんですか?

國松:18年前に起業し、赤字経営だった店舗を譲り受けて、その店舗を再生するということから、我々の事業がスタートしました。当時は、資金もなく、知識もなく、経験もないので、ただ、お客様に喜んでもらえることをしようという思いで事業再生を行い、その結果、200万円の売上だったお店が500万円になりました。

それまでは駄目だとレッテルを貼られていた店舗がお客様で溢れかえるという状況を見て、自分たちにやれることがあると感じ、そこから赤字経営の企業を黒字化するということを主な事業内容にしようということになりました。事業再生するために、資金はもちろん必要ですが、世の中に必要とされているという勝算と経験も必要で、いかに、お客様に喜んでいただくことを実行するかが、黒字化に向けて重要だと思います。

 

「赤字になる企業は現場の士気が低い」

松本:経営状態が思わしくない企業の特徴などはありますか?

國松:会社経営は、社長様の思いがあって、事業が成り立つと思うのですが、会社運営にかかる資金の返済などに注力しすぎるあまり、社長が社長本来の業務をできなくなることがあります。そうなってしまうと、設備投資も満足にいかない、採用活動もできない、給料も払えない、スタッフの士気が下がっていくという、負のスパイラルに入り、経営がうまくいかないという傾向が感じられます。

 

「世の中に相手にされていないような会社を再生する」

松本:企業買収するにあたって、買収する業種などは決まっていますか?

國松:あまり業種などは決めていないですが、現状では、食に関わる業態が多く、購買メリットや、食材の流通などに詳しいので、飲食業態のほうがよりシナジーは高いかなと思います。また、開店当初は売上も良かったが、今となっては、世の中に必要とされていないほどの赤字経営に追い込まれている企業を黒字化にするということが私たちの得意分野です。

 

「誰にでもできることを誰にもできないくらいにやる」

松本:事業再生をする際は、企業側から依頼がくるんですか?

國松:企業側から依頼を受けてから、私たちが抱えられる案件かどうか判断します。なかには、すでに行列ができているような企業から、黒字経営を保つために協力してほしいというお話がくることもありますが、そのお店は今の経営者だからこそ行列ができているのであって、私たちが介入するべきではないと思っています。

 

それよりも私たちは、ゴミだらけで窓も汚いような店舗を綺麗にするというような、誰にでもできることを誰にもできないくらいにやるということを経営美学としています。

そうすることで、お客様から、「綺麗になったね。食事が美味しくなったね」という言葉をいただくようになり、それによって、従業員も働きがいを覚え、店舗の活気に繋がると思っています。

 

「まずは、お店に来てもらうことが大事」

松本:企業を再生させるためのステップはありますか?

國松:昔は、従業員の面談などを行い、人材育成というところから始めていましたが、今は違います。今はまず、お店自体をピカピカにするというところから始めます。そうすると、そこで働いている従業員も綺麗なお店で働いているという誇りや自覚を持ち、お客様に対して、それに見合った行動を取るようになります。

 

そして、売上が上がったり、お客様に感謝の言葉を言われるなどの成功体験を彼らにさせてあげることによって、もっと頑張ろうという意欲が湧き、店舗自体もより良い方向に向かうため、今は、店舗づくりから入り、その後、自然と従業員がついてくるという流れにしています。

また、弊社が関わる店舗の看板は派手なデザインが多いのですが、まずは、とにかくお店の存在を知ってもらうということを意図しています。どんなに店舗が綺麗で料理の味が良くても、お店に来てもらえなければ、何も生まれないので、まずは看板を見て、来てもらう。そして、来ていただいて、お客様からお店に対する感想を聞き、改善するということが大事だと思っています。

 

「子供のころから、お金の使い道をしっかり考えていた」

松本:國松さんの幼少期からのストーリーを教えてください。

國松:小学生のときの将来の夢は、世界で勝負がしたいということでした。海外に進出するためには、お金が必要なので、そのために芸能界に入って、資金を貯めようと考え、モデル業も経験しました。私は裕福な家庭で育ったほうですが、お小遣いなどはなく、お金には厳しく育てられました。

友達がファミコンを買ってもらっているなか、私も欲しくなり、どうしたら手に入るんだろうと必死に考え、缶や瓶を集めて酒屋に売りに行ったりなど、小学生なりに工夫して、好きなものを買ったりしていました。また、芸能界に入るということを目標としていたため、中学1年生くらいのときに、それまで貯めたお年玉を入学金にあて、劇団に入団しました。子供のころから、お金の使い道をしっかり考えていたことが、今にも活きていると思います。

 

「自分と一緒に仕事がしたいと思わせることの大切さ」

松本:モデル業では、どういうことを学びましたか?

國松:スカウトされてモデル事務所に入ったのですが、僕らの世代は反町隆さんや竹ノ内豊さんなどがいらっしゃって、オーディションに入っても、なかなか採用されない日々が続きました。

 

彼らは生まれ持ったかっこよさというのがあり、すでに優位性が違い、どうしたら勝てるのかなと悩んだ結果、採用してくれる人にどう寄り添えるかがポイントだと思いました。オーディションで演技をしてくださいと言われても、まず自分の夢や、採用してくれる方が目指す演技プランを一生懸命演じるという熱意を語りました。

そうすると、気持ちが伝わり、「國松と一緒に仕事がしたい」と思ってくださり、採用を得ることができました。今でもそうですが、いかに自分と仕事がしたいか相手に思わせることが、経営を順調に進めるコツだと思います。

 

「良い仕事をしようと過去のものになる」

松本:モデル業で苦労したことなどはありますか?

國松:モデル業という仕事は、年齢とともに自分という商品が劣化してしまう可能性もあり、安定した給料が入ってくるわけではなく、いくら良い仕事をしても、過去のものとなってしまいます。それよりも、今の仕事のように、自分のしたことが継続的に続くような仕事に魅力を感じ始めました。

 

「アルバイトから社員に転身」

松本:その後はどういう経緯で今の会社に入社されたんですか?

國松:モデル業をやっているときに、弊社の代表取締役会長である川島からアルバイトの誘いを受けたことがきっかけで、この会社と巡り会いました。アルバイトとして採用され、トイレに穴が開いていたら修理したり、電球が切れていたら替えたり、人がやりたがらないような仕事も一生懸命頑張っていると、社員にならないかとお話があり、給料25万からスタートしました。

 

モデル業のときの給料からは圧倒的に下がったのですが、毎月必ず決まったお金をいただけるということは感動しました。働くからには、世の中から必要とされるために何ができるかを考え、お客様の名前を覚えたり、ジャケットを預かったり、タバコがないようであれば買いに行ったりなど、当たり前のことを接客で取り入れました。

自分が当たり前と思っている行動がお店の利益や、自分の評価に繋がることも嬉しかったです。その後、ある店舗の店長を任され、自分なりに努力した結果、売上も上がり、川島からも「この店良くなった。やるべきことはきちんとできているし、もっと國松と働きたい」と思っていただき、正式に入社したというのがきっかけです。

 

「必要とされなければ意味がない」

松本:当たり前のことをするという精神はどこから考えていたんですか?

國松:モデル業をやっていたころに当たり前の大切さに気付きました。モデル業は、どんなに人間が素晴らしくても、かっこよくても、使いたいと思ってもらわなければ仕事は貰えないですから、まずはステージの上に乗っかるしかないんです。挨拶をちゃんとするなど当たり前のことを示すことで、自分を必要としてもらうことをモデル業で学びました。その経験から、必要とされなければ意味がないと感じ、今の仕事でも、当たり前のことを徹底して行い、お客様に喜んでもらうということを意識しています。

 

「お客様、社員のために責任を持つ」

松本:入社されて出世していくと思うのですが、頑張りの源泉はどこにありますか?

國松:入社したときに、「お前が社長だから、好きなようにやれ」と言われたことが自分を成長させてくれました。僕のやることに対して、一切口出しせず、任せてくれたことで、責任感が増し、会社のために一生懸命働こうという気持ちになりました。

事業再生という仕事をするなかで、本当に潰れそうになったときもありましたが、働いてくれている従業員のため、その従業員の家族のため、また、店舗に来てくれるお客様のためにも、もっと頑張らないといけない、いい会社にしないといけないとより強く思い、責任をしっかり持とうと感じました。

 

「経営者同士でアドバイスできる場を作った」

松本:経営者が経営に困ったときに相談できる場所を作ったんですか?

國松:8年前に30代の経営者の会というのを作りました。経営に困ったときに、会に集まった経営者に相談できるという場なのですが、当初は数店舗の参加だったものが、今では100店舗ほどになっています。経営者というのは困ったときに相談できる場というのが意外と少ないんです。雇用の問題や、従業員のモチベーションの上げ方、コストの無駄の省き方など、同世代の経営者同士で集まり相談するという会を定期的に作り、私も話を聞くことで刺激になっています。

 

「自分を犠牲にしてでも、関わる人たちを幸せにできるか」

松本:起業に興味はあるけど、どの分野に進もうか悩んでいる方にアドバイスをお願いします。

國松:起業は手段で目的ではないので、世の中に必要とされることをやっていけば、事業になると思っています。起業することを目的に事業内容を決めるのではなく、こういう商品があれば、世の中に喜ばれるということを見つけていけば、会社になるはずです。そして、その商品が世に認められて、感謝されることで会社も大きくなっていくと思います。

 

起業するにあたってのアドバイスとしては、得意分野があるからそれをやりますとか、そういうことはどうでもよくて、経営するということは従業員への給料が発生するので、自分のやりたいことはある程度どこかへ置いて、まずは利益をどう生むかを考えるべきだと思います。

車が好きだから車の仕事しますというのはモチベーションとしてはいいのかもしれないけど、それよりも、例えば、介護業界でお風呂に入れない人たちのために何かできないだろうかとアイデアが生まれれば、社会的に喜ばれる事業になると思うので、そういう世の中に必要とされることを考えてみることから始めてみてほしいと思います。

 

起業して利益が出なかったのであれば、そもそも必要とされていないから事業が成り立たないわけなので、もっと必要とされる事業に転換していくべきだと思います。起業する以上、責任は大きいですので、従業員や関わった人たちを幸せにするために覚悟と持ってほしいなと思います。

 

「少ない資金で余力を持つ」

松本:最初のスタートの資金はどのくらいあったほうがいいですか?

國松:今までの経験でいうと、自己資金は少なくて、情報やアイデアをお金に変えたほうがいいと思います。ただ、何をやるにしても、500万や1,000万くらいはかかると思うので、それくらいは準備したほうがいいです。

みなさんやりがちなのですが、1,000万の事業資金を作って、いざ起業するときに800万ほど使って、その後の運転資金がないということに陥る人も多いです。なので、準備金全部を最初に使うのではなく、300万くらいでスタートして、残りの700万を余力で持っておくということが大切だと思います。

 

「海外展開も視野に入れ、必要とされる会社であり続けたい」

松本:今後の事業展開や夢を教えてください。

國松:今は飲食業界を中心に、BtoCということで、お客様に対して商品を提供し、関わった従業員をとにかく幸せにしていきたいという思いで事業を行っています。これから先もそのあり方は変わらないのですが、赤字を黒字にするという、私たちが培ってきたノウハウを他の経営者にも共有していければなという思いもあります。

 

企業に私たちの経営ノウハウを提供し、一緒に会社を大きくしていくという、BtoB事業もやっていければなと考えています。例えば、箸1本にしても、店舗単体で注文するよりも、私たちがまとめて大量注文したほうが安く済むので、協力して経営しましょうという提案や、ITやAIにも投資し、商品を作ることや運ぶことは機械で行い、お客様を楽しませることに従業員は注力するというようなお店をどんどん増やしていきたいと思っています。

そういうことをすることで、過酷なイメージのある飲食業界にイノベーションを起こしたいという思いを持っています。また、赤字を黒字にすることや、従業員を明るくするノウハウは、海外でも通用すると思っているので、海外にも事業展開したいという夢もあります。世の中に必要とされ続ける会社で、その先に収益を作っていきたいという思いです。

 

「準備をしっかり行い、日々の経営を明確に具現化する」

松本:最後に起業を考えている方へメッセージをお願いします。

國松:起業というのは1円あれば誰でもできることなので、やりたいと思ったら、そこが吉日で踏みこむ勇気だけだと思います。社長は会社を始めるのは簡単ですが、終わりは会社を売るか潰すかというかたちしかないです。起業するということは終わりがないということですので、しっかり事業計画を練り、どういう収益性でやりたいか考えることが重要だと思います。努力は人を裏切らないので、しっかり勉強し、覚悟と責任を持って、経営してほしいと思います。そして、周りの社長さんや経営者に生の声を聞くことも大事だと思います。自分が思う未来像を明確に描き、そこに対して日々取り組んでいるのであれば、多少のリスクがあっても楽しめると思うので、しっかり夢に向かって準備をし、日々の経営を考え、具現化していってほしいなと思います。

 

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株式会社ガーデン

設立/2015 年12 月 従業員数/正社員473 名、アルバイト3117 名
店舗数/173店舗(FC含む)

当社は【企業再建】【事業再生】が事業モデルとし、創業以来10社の企業再生に成功しグループ企業化しています。

横浜家系ラーメン「壱角家」「元祖博多中洲屋台ラーメン 一竜」「てらッちょ」などのラーメン業のほか、丼、ハワイアン、回転寿司、ステーキ屋、居酒屋、トンテキなど様々な飲食事業をグループ合計173店舗(FC含む)展開。(2017年6月末現在)私たちの事業を通じてたくさんの人を前向きにし、社会全体を豊かにしていくことを目標に、安全で快適な空間を通してお客様に喜んでいただく事業を運営していきます。

 

プロフィール
株式会社ガーデン 取締役社⻑ 國松 晃(くにまつ あきら) 1975 年12 月30 日生まれ
17 歳からモデル業に従事。コマーシャル60本、写真集、どらま、レギュラー番組など出演数は500番組以上。オーディションを勝ち抜くことで磨いた仕事スキルを武器に2000年に当社の創業に参画、200店舗20業態の赤字を全て⿊字化する。会社の再生以外に、講演やセミナー講師など赤字を⿊字化できるシンプルな経営を軸に経営者育成に尽力している。

 

 

 

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