第71回:ショートスリーパーになる実践ステップ・驚異の達成率!

IDEAストーリー

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本日のIDEAストーリー。ゲストは、社団法人日本ショートスリーパー育成協会 代表理事 堀大輔さん。社団法人日本ショートスリーパー育成協会では、ショートスリーパーを育成する事業を行っております。堀さんに、事業内容や起業に至るストーリーを伺いました。

 

 

 

「ショートスリーパーを育成するカリキュラム」

松本:最初に、現在どのような事業を行っているのか、自己紹介をお願いします。

堀:個人としては、8年前からショートスリーパーを育成するカリキュラムを作成しており、4年前に社団法人日本ショートスリーパー育成協会を立ち上げ、睡眠時間を減らす方法を、これまでに約1,000名の方に受講していただきました。受講生は、東大合格や弁護士を目指している受験生、経営者、お医者様など、多忙により睡眠時間を削る必要がある方が多く受講されています。これまでには、起業を考えているサラリーマンで、睡眠時間を減らすことに成功し、できた時間で起業に向けて準備を進め、実際に起業した方もおられます。

 

「1日45分睡眠で、23時間活動する」

松本:ショートスリーパーである堀さんの1日を教えてください。

堀:私は9年ほど1日45分睡眠を続けています。寝る前に、股関節のストレッチを30秒ほど行い、血流を巡らせることによって、布団に入って約3秒で眠りにつくことができます。睡眠時間が45分のため、残り23時間は起きて活動できますので、地方で出張があるときは、始発で移動し、予定時間まで喫茶店で仕事をし、出張先で目的を果たして、夜は出張先の受講生と会い、終電で事務所に戻り、そこから仕事をするときもあれば、飲みに行くこともあります。このように、ショートスリーパーになることによって、1日の活動時間が増え、日常生活でより多くのパフォーマンスを発揮することができると考えています。

 

「ショートスリーパーは、健康のためにアプローチする余裕が生まれる」

松本:一般的な考えでは、短眠だと、健康に影響が出ると思われていますよね?

堀:むしろ、逆であるということが弊社としての意見です。そもそも健康に悪いということがどういう状態かというと、運動不足や添加物の摂取、同じ姿勢をずっと続けることなど、気を付ければ解決できる原因がほとんどですが、多くの人が多忙により健康のための時間を持つことができない状況にあります。私はジムに通っていますが、このように、起床時間を長くすることで、運動をする時間を作ることもできます。

また、お医者様に聞くと分かりますが、がんが進行する時間は、体温、免疫力、血流が下がる時間、つまり、寝ている間と言われているため、極論を申し上げると、現代の日本において、睡眠にはデメリットしかないと、私は考えています。むしろ、睡眠を少なくして、起きている時間を確保することによって、健康のためにアプローチできる余裕が生まれると思っています。

 

「睡魔と睡眠の必要性は切り分けるべき」

松本:短眠と食事は関係していますか?

堀:関係はありますが、食事を制限しないと短眠になれないということはないです。例えば、満腹になると、オレキシンと呼ばれる、覚醒を補助するホルモンが出なくなり、睡魔が襲ってきたり、面白くない人の話を聞いているときも眠くなります。では、眠くなったときに眠らなければ健康に悪いのかというと、そういうことではなく、睡魔と睡眠の必要性は切り分けて考えるべきだと思っています。

 

「睡眠と疲れの因果関係はない」

松本:体力を使う仕事の場合は、長く眠ったほうがいいですか?

堀:疲労と睡眠時間は関係がないため、1時間や2時間睡眠でも大丈夫だと思います。例えば、動物園のキリンの睡眠時間は5時間で、残りの時間はエサを食べたりして、のんびり過ごしていますが、野生のキリンの睡眠時間は20分しかなく、残りの時間はエサを食べたり、敵に追われたりして、体を動かしています。

よく動いて疲れているはずの野生のキリンのほうが睡眠時間が短いというように、疲労と睡眠時間の因果関係はありません。また、武井壮さんは「眠気は気のせい」とおっしゃっているほどのショートスリーパーですが、十種競技で優勝されていますので、十分にパフォーマンスを発揮することは可能です。

 

「他人の力を借りて、起床をうまくすること」

松本:ショートスリーパーになるコツを教えてください。

堀:まずは、短眠のほうが体にいいという知識をしっかり手に入れるということは前提条件ですが、自分だけの力でショートスリーパーになることは難しく、他人の力を借りるべきだと思います。例えば、知人と予定をぎっしり詰めることで勝手に睡眠時間は短くなります。

ただし、やらされているのではなくて、自分が楽しめる予定を能動的に入れることがポイントです。そして、多くの方がショートスリーパーになれない要因として、目覚めが悪いことが考えられます。自衛隊員のように、合図があれば、ぱっと目覚めて行動できる力が身に付けば、ショートスリーパーへ近付けるはずです。

 

「興味本位で始める人もいる」

松本:ショートスリーパーになりたいと思って受講される方が多いですか?

堀:受講生のなかにはショートスリーパーになると決意を固めて来られる方もいれば、ショートスリーパーの世界を見てみたいと興味本位で来られる方もいらっしゃいます。私の兄は、様々な能力を身に付けていく私を見て、兄自身もショートスリーパーになりました。

私のカリキュラム通りに実践していただくと、ほぼ100%の確立でショートスリーパーへ転身できますが、家族や恋人から反対されると継続できない場合もあります。周囲の方からすれば、短眠を心配して反対されると思いますが、反論し合い、仲が悪くなると逆効果のため、成功するまで周囲にはショートスリーパーを目指していることを明かさない方もいらっしゃいます。

 

「職人気質な仕事を経験」

松本:これまでに至った、堀さんのストーリーを教えてください。

堀:兵庫県尼崎市に生まれ、幼少期は落ち着きがない子で、授業でテレビを見ているときに騒ぎすぎて、生徒指導室に呼ばれたこともあります。高校卒業後は、スタジオミュージシャンになり、その後は、絵が上手かったということもあり、画家として活動していました。画家の次は、ギター制作の職人として、木材の買い付けから加工、塗装、組み込みまで担当し、その後、化学プラント設計として、ビールの発酵設備や、日本酒の蒸留設備を作ったりしました。

 

「バンド仲間のショートスリーパーに感化される」

松本:ショートスリーパーに目覚めたのはいつごろですか?

堀:高校卒業後、バンドで一緒だったドラマーがショートスリーパーで、短い睡眠にも関わらず、TOEICは985点で、海外ミュージシャンとも英語で会話し、英語の歌詞も書き、羨ましいなと思っていました。そのドラマーは、子供は寝なくてもいいという教育方針で育てられ、自然にショートスリーパーなったということですが、私も能力を発揮したいと一念発起し、どうすればショートスリーパーになれるか模索するようになりました。

 

「ショートスリーパーになるために研究を重ねた」

松本:ショートスリーパーになるのにどれくらいかかりましたか?

堀:仕事の合間に、とある大学の教授と共にショートスリーパーになるための研究を始め、7年かけてショートスリーパーになることができました。例えば、根性論で単純に睡眠時間を短くし、3時間睡眠を2カ月継続すると短眠になれるのではないかと実験しましたが、起きられなくなり、途中で挫折してしまいました。

また、ピラミッドタワーといって、ベッドの四隅に置くと、エネルギーが充填されるという広告を見て、それを使えば睡眠時間が短くても大丈夫と思って、約200万円かけて購入しましたが、それも失敗しました。ショートスリーパーになるためには、明確なメカニズムにもとづいたカリキュラムに沿って取り組むことが近道だと思います。

 

「歴史上の人物もショートスリーパーだった」

松本:有名人でショートスリーパーと名乗っている人はいますか?

堀:著名人のなかには、ビル・ゲイツのように、力を入れて頑張らないといけないときは寝ないで活動したという方もおられますが、自ら名乗っている人は少ないです。というのも、睡眠を短くして頑張るというスタンスは、現代では、炎上や批判の対象になってしまうからです。

歴史上の人物では、エジソンやレオナルドダヴィンチもショートスリーパーだったと言われている一方で、アインシュタインは寝る時間が長かったそうです。この違いはというと、エジソンやレオナルドダヴィンチは様々なものを開発していますが、アインシュタインは一つのことについて実験していたためで、一つのものに特化していると、飽きやすく、眠ってしまうためと考えられています。

 

「速読に関心を持った時期」

松本:速読もやっているのですか?

堀:プラント設計の仕事をしているとき、武術や速記、エクセルのVBA、プログラミングなど、様々なことを習っていました。速読は、小学3年生のころ、6年生だった兄は勉強しなくても成績優秀でどこに差があるんだと考えたとき、本を読むスピードにあると確信しました。3年生と6年生なので、読むスピードに差があることは当たり前なのですが、私も速く読みたいという気持ちが強くなり、国語の授業中はずっと速読の訓練をしていました。

小学生からの訓練の結果、『ためしてガッテン』から速読の達人として出演依頼があり、出演しました。その後、プラント設計会社を退職し、速読を伝える仕事を始めたのですが、速読ができても人生は変わらないと思い、もっと汎用性の高い能力である、ショートスリーパーを広めていこうと思い、独立しました。

 

「人に恵まれて、仕事が継続できている」

松本:ショートスリーパーを仕事にすることに抵抗はありませんでしたか?

堀:高校卒業後、ギターを弾いてほしいという要望をいただき、スタジオミュージシャンになり、絵が上手いことを買われ、喫茶店や事務所の壁に絵を描いてほしいと依頼をいただき、美的センスをギターづくりに活かしてほしいなど、私の人生は人に頼まれて仕事が成り立つということの連続でした。

ショートスリーパーという事業内容も、周りの人にその方法を教えてほしいと言われたことがきっかけですので、抵抗というよりも、人の役に立てればと思い、起業しました。ショートスリーパーになりたいという方の要望が落着いたら、どこかに就職しようかなという気持ちでいますが、気付けば9年弱経っています。

 

「大好きな楽器を売って生計を立てていた」

松本:立ち上げのころの苦労はありますか?

堀:コンテンツの開発自体は、私自身がショートスリーパーとなり、メカニズムやエビデンスも分かっていたため苦労はなかったですが、当時の受講料は原価に近い安さだったため、1年ほど食べていけない日々が続き、納税するために、大好きなギターを売り、生計を立てていた時期もありました。

当時、尼崎で開業していたのですが、私の友人がとある会合でショートスリーパーのことを参加者に話したところ、女性経営者の方が興味を持ってくれて、翌日に尼崎まで来ていただきました。そして、東京で広めていただき、今、渋谷で事務所を構えさせていただいているということです。その方がいなかったら、きっと別の会社に就職していたと思うくらい感謝しています。

 

「独りよがりにならない」

松本:これから起業したいけども、どの分野に進めばいいか迷っている方へメッセージをお願いします。

堀:ビジネスを成長させるためには、商品の価値を認めてもらい、その対価として、誰かからお金を預かるという行為は絶対に必要です。そのためには、どういうサービスを求めているのか、実際にどのようなサービスであれば、お金を払う価値が生まれるのかなど、独りよがりにならず、他人に聞くことで世界が広がると思います。

そして、意見を求めるときは、アンケートではなく、対面で行い、悪口でもなんでも言ってほしいというスタンスで聞くことをおすすめします。クレームを伝える側も嫌われる覚悟で言う場合もありますし、自分にはない助言を求め、事業に活かすべきです。実際に、私のショートスリーパーのコンテンツも、受講生の意見をどんどん取り入れて、開業時と今とでは大きく進化しています。

 

「プライドを捨てる」

松本:最初の資金はどのくらい準備すべきですか?

堀:私は資金面で失敗したことがあり、その経験からお伝えすると、分からないことは先輩に聞くべしということです。私は経費ということも分かっておらず、事務所用の椅子などの代金も経費にあげず、全部税金がかかってしまい大変なことになりました。

起業したというプライドと、聞くのが恥ずかしいという思いもあり、周りに聞かなかったことで資金が底をつきかけたこともあり、今でも現金を払うときは手が震えます。これから起業する方は、少なくとも6人の先輩たちにアドバイスを受けるべきです。そうすると、先輩方は自身の経験から失敗談やアドバイスを語ってくれますので、結果的に何百万という違いが生まれ、人生が変わると思います。

 

「周りの方の笑顔を増やしたい」

松本:今後の事業展開、仕事上での夢はありますか?

堀:私はこれまで周りの方に支えられていただいたからこそ、今があると思っていますので、支えていただいている方やスタッフ、受講生であったり、私の周りの方が少しでも幸せになれるようにお手伝いができればと思っています。支えていただき、結婚もできて、子どもにも恵まれ、人生でやりたいことはもうできました。これからは、私の手の届く範囲の方が笑顔になる時間が1秒でも長くなるように行動していきたいなと思っています。

 

「一つ一つの事象に感謝を持つこと」

松本:これから起業する方へメッセージをお願いします。

堀:以前、小学生にカリキュラムを伝えたときに、何を言っているのか分からないと言われたことがあります。とても恥ずかしいことですが、小学生が分からない言葉を使っていては、多くの人に伝えることはできないと勉強になりました。このように、小学生であっても、高齢者であっても、誰と話しても学びがありますので、人と関わる時間を大切にし、学ぶ機会を持ってほしいと思います。たとえ、悪口を言われたとしても、勇気を持って言ってくれていることだと思い、一つ一つの事業に感謝をし、心の充実感を高め、時間を大切にすることで、起業もうまくいくと思います。

 

 

起業におすすめな本/社長の「1冊」

モダンタイムス

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社団法人日本ショートスリーパー育成協会 代表理事 堀大輔
GAHAKU株式会社代表取締役

18歳で高校を卒業してから、1年ほど音楽活動をし、その後、油絵画家として喫茶店に飾る風景画や壁画などを描く。画家としてのセンスを買われ、ギター製作会社の立ち上げのメンバーとなり、3年間ルシアー(ギター製作職人)として活動。

ギター工房を辞めた後、3年弱ほど、化学機械製作会社にて設計の仕事を行い、NHK「ためしてガッテン」に速読の達人として登場したのをきっかけに、独立。

以上のように節操なく様々な活動に手を出したことに加え、もともと1日8時間睡眠だったこともあり、時間が全く足りない状態に。そこで、18歳から始めた睡眠の研究をもとに、25歳から短眠になった。2ヶ月で睡眠時間45分以下のショートスリーパーに。

この経験をもとに、過去8年間、1000人以上の受講生の指導を行い、政治・医学・財界など優秀な人材を多数排出している睡眠研究のプロフェッショナル。 
 

社団法人日本ショートスリーパー育成協会
https://short-sleeper.or.jp/

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